第224章 光の当たらない恋人でも、ダメ?

森遥人の姿を目にした瞬間、鈴木莉緒の心臓がどきりと跳ねた。

いつの間に来ていたのだろう?

それに、どうしてこんなにも正確に、彼女の今の居場所を突き止められたのか?

森遥人がゆっくりと彼女に向かって歩いてくる。

彼が一歩近づくごとに、鈴木莉緒の心臓はきつく締め付けられていく。

笹川久志はそこに立ち、口角を微かに上げている。これが修羅場だとは少しも思っていないようだ。

「なぜ電話に出ない」森遥人はもう笹川久志を見ず、その視線を鈴木莉緒の顔に落とし、探るような色を帯びていた。

鈴木莉緒がスマートフォンを取り出すと、確かにいくつかの不在着信があった。すべて彼からのものだ。

バイブレーシ...

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