第242章 一度絡むと、自分らしくなくなる

笹川久志はもうあのクラブでは働いていなかった。辞めてしまったのだ。

鈴木莉緒がそのことを知ったのは、旅行中のことだった。その時は、よく辞める気になったわね、と笑ったものだ。

「女たちが俺の体目当てなんでね。俺の真心が目当てのやつを探したいんだ」と彼は言った。

隣にいた友人が笹川久志をからかう。真心が目当ての女が現れたら、今度は求めるものが多すぎると言うくせに、と。

一行は屋台を見つけ、男女入り乱れて大いに盛り上がっていた。

皆で腰を下ろし、話題は多岐にわたったが、それでも節度は弁えていた。

鈴木莉緒は彼らと一緒にいるととてもリラックスでき、性格も以前よりずっと明るくなった。

彼女...

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