第275章 濡れた身の誘惑

鈴木莉緒に怖いものなどない。

立ち止まりさえしなければ、どこへだって行ける。

「他にどこへ連れてってくれるの?」鈴木莉緒の言葉には、どこか挑発的な響きがあった。

森遥人は笑った。「しっかり掴まってな」

鈴木莉緒は無意識のうちに腕に力を込めた。

しかし、スピードは上がらず、聞こえてきたのは森遥人の低い笑い声だけだった。

騙されたと瞬時に悟った鈴木莉緒は、森遥人の腹を軽く叩く。すると、森遥人の笑い声はさらに大きくなった。

彼がこんなふうに笑うのを聞くのは珍しい。とても爽やかで、心から楽しんでいるようだった。

鈴木莉緒は手を離した。

森遥人は慌ててその手を掴む。「離すな」

バイク...

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