第312章 なぜ私を拒むのか

翌日。

鈴木莉緒は身の回りのものをいくつかまとめ、引っ越しの準備をしていた。

ドアがノックされ、二人とも森遥人が来たとばかり思っていたが、ドアを開けるとそこにいたのは月島響子だった。

「引っ越す必要はない」月島響子は言った。「私がいる。誰がお前にちょっかいを出せるか見てやる」

月島響子は無表情で、短い髪はすっきりとまとめられ、その眼差しは冷ややかだった。

鈴木莉緒は月島響子のことをすっかり忘れていた。

「引っ越さないの?」中条亜矢は月島響子が何者か知らず、その言葉遣いがずいぶん尊大に聞こえた。

鈴木莉緒もそれほど引っ越したいわけではなかった。自分の家に住むのがどこよりも一番いい。...

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