第330章 彼女が望む男は他人には渡せない

「必要ない」

森遥人は鈴木莉緒の表情を観察し、彼女がいったいどのような反応を示すかを探っていた。

彼女は至って平静だった。

「私と綾子が、ここに一緒に住むつもり?」鈴木莉緒は彼に尋ねた。

森遥人は彼女じっと見つめた。その眼差しは淡々としており、自分の発言に何ら不都合があるとは思っていないようだった。

「あなたの中で、私ってそういうイメージなの?」

鈴木莉緒は花の手入れを続けながら言葉を継ぐ。「違うの?」

森遥人はまだ手入れされていない花を一輪手に取った。茎には取り切れていない棘が残っている。彼はその棘を手で折り取ると、余分な枝を切らせるために鈴木莉緒へ手渡した。

「雲居(くもい...

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