第337章 彼女を一目見るだけで心がときめく

月島響子が発つことは、笹川久志にも隠されてはいなかった。

笹川久志はわざわざ厨房に立ち、料理を二品作り、カクテルを三杯用意した。一人一杯ずつだ。

「餞別代わりだ」

笹川久志は月島響子を見直していた。彼女という人間は、そこらの男よりもよほどさっぱりしていて、竹を割ったような性格をしている。

月島響子は彼とグラスを合わせ、一気に飲み干した。

「すべての想いは、この酒の中に」

笹川久志は一瞬きょとんとしたが、すぐに笑った。

「よし、すべて酒の中に、だな」

彼もまた、グラスを空けた。

鈴木莉緒がそれを見て声を上げる。

「私も付き合うわ」

三人のグラスが空になり、それ以上のおかわり...

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