第348章 私たちは近づきすぎるべきじゃない

鈴木莉緒は入り口に背を向けており、誰かが入ってきたことに気づかなかった。

「今回の件は、私たちも反省しなきゃね。商売が繁盛しすぎて、同業者の嫉妬を買ったのかも。根回しが必要なところにはしっかり手を打って、それから……腕の立つ人間も何人か雇っておくべきだわ。また同じようなことが起きた時、戦える人が誰もいないなんて状況は避けたいし」

笹川久志は立ち上がり、森遥人を睨みつけた。

「何しに来た?」

その言葉に鈴木莉緒が振り返って立ち上がると、そこに森遥人が立っていた。その佇まいには、どこか威圧感がある。

彼女は眉をひそめた。

「何か用?」

森遥人は無言で頷く。

「今は忙しいの」

商売...

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