第351章 他の子ならいいが、鈴木莉緒はダメだ

浅野照輝は電話を受けると、そのまま先に帰ってしまった。

その様子からは、「鈴木莉緒」に気がある素振りなど微塵も感じられない。

「本当に行く気か?」森遥人は鈴木莉緒に問うた。

鈴木莉緒はカウンターを片付けながら、短く答える。「ええ」

森遥人は深く息を吐き、視線を彼女に落とす。だが、彼女が顔を上げて彼を見ることはなかった。

「あいつは善人じゃないと言ったはずだ」森遥人は、彼女が浅野照輝と親しくなるのをよしとしなかった。「もし俺への当てつけで付き合っているなら、お前の勝ちだ」

鈴木莉緒は手を止め、布巾を丁寧に畳むと、静かに彼を見据えた。「勘違いしないで。これは私の個人的な付き合いよ。部外者...

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