第362章 お見合い

森遥人が藤堂由依を連れて立ち去る。

鈴木莉緒は振り返り、しゃがみ込んでフクの頭を撫でた。

「なんだかんだ言っても客なんだから、吠えちゃ駄目よ。あんたの餌もおやつも、あいつが落とした金で買ってるんだからね」

フクは鈴木莉緒の掌に頭を押し付け、甘えるように手を擦り寄せる。

鈴木莉緒が笑いながらフクの顎を掻いてやると、犬は気持ちよさそうに頭をもたげ、目を細めて悦に入った表情を見せた。

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加賀信也が紹介してくれた男から、鈴木莉緒に会いたいと連絡があった。

彼も女遊びに費やす時間はなく、単に加賀信也の顔を立てて、時間を割いてくれ...

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