第377章 彼は私の夫になる

その少女は清純で愛らしい顔立ちをしており、歌声もバーの雰囲気にふさわしい、優しく柔らかなものだった。

浅野照輝は少女が歌い終えるのを待ってから、鈴木莉緒に声をかけた。

「最近、どうだ?」

「悪くないわ」

「厄介事は起きてないか」

「ええ、特には」

浅野照輝は鈴木莉緒をじっと見つめ、不意にふっと笑みをこぼした。

「森遥人に、まだ未練があるんだろ」

鈴木莉緒は、なぜ彼が唐突にそんな話題を持ち出したのか理解できなかった。

「この間のことは悪かった」

浅野照輝は続けた。

「俺も陰口を叩くのは趣味じゃないんだが、相手がきみで、関わっているのが森遥人となると話は別だ」

「聞きたくな...

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