第390章 ママになる

鈴木莉緒は「雲居」に着くや否や、エレベーターを降りてはやる気持ちでチャイムを鳴らした。

ドアが開く。

浅野静香が泣いていた。

「どうして泣いてるの?」鈴木莉緒は部屋に入り、心配そうな顔を覗き込む。「何かあった?」

浅野静香は鈴木莉緒に抱きついた。「私……妊娠したの」

「そう、妊娠したのね。欲しくないの?」鈴木莉緒は彼女の背中を優しく叩き、あやすように言った。

「欲しい」

「じゃあ、どうして泣くのよ」

浅野静香はしゃくり上げながら答える。「自分でもよくわかんない……ただ泣きたくて……」

鈴木莉緒は思わず笑みをこぼした。

浅野静香が落ち着くのを待って、鈴木莉緒は言った。「病院に...

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