第81章 森遥人、ちょっと考えてる

カードは莉緒の手にある。だが、勝てるかどうかは、彼女の一存では決められない。

遥人こそが、このゲームを支配する人間なのだ。

「ちゃんとカードを切れよ」遥人は腰を下ろし、海老の殻を剝いてその身を彼女に渡した。

莉緒はその言葉にふわりと微笑む。「ええ」

日々はますます良くなっていくようで、当初の思惑とはとっくにかけ離れていた。彼女はこんな日々がもっと長く続いてほしいと、少し思い始めていた。

愛情を強引に求めさえしなければ、彼女と遥人の生活はすでにとても良いものだった。

食事を終えると、莉緒は自ら進んで食器を洗い始めた。

ちょうどその時、遥人に電話がかかってきてそれに出る。

莉緒がキ...

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