第111章

「林田健?」

私は驚きを隠せず問い返した。

「お姉さんが林田健をどこに隠したか知ってるの?」

田中美咲は縋るような声で訴えてくる。

「由依さん、この件は……やはり直接お会いしてお話しさせてください」

彼女の切羽詰まった様子に、私は仕方なく頷き、会う時間を決めた。

何より、今は林田健という子供を見つけ出すことが最優先だ。今朝見たあの夢が、ずっと胸の奥で燻っている。早く見つけなければ、取り返しのつかないことになる——そんな予感が私の心をざわつかせていた。

だから一刻も早く彼を見つけ出さなければならない。どんな些細な手がかりでも、徹底的に探る必要がある。

電話を切ると、北川歩美が心...

ログインして続きを読む