第120章

証拠品袋に入った二つの品を、私は穴が開くほど見つめていた。

記憶の糸をたぐり寄せ、関連する手がかりを探そうとするが、半日悩んでも頭の中は空っぽのままだ。

会議室は静まり返り、刑事たちは私が口を開くのを待っている。

私は目の前の品を見つめながら、どこかのワンパク小僧が落としたものに過ぎないことを、心のどこかで祈っていた。

銀の腕輪に彫られた龍が、目に痛いほど鋭く光を反射している。

その龍を見つめるうち、ふとある事実が脳裏をよぎった。林田健は、うちの直也より二つ年下だ。

直也は寅年だから、林田健は――辰年になる。

そう気づいた瞬間、手にした物が音を立てて床に落ちた。

刑事たちが一...

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