第121章

モニターに映し出された防犯カメラの映像を、私は何度も何度も見返していた。気づけば、顔からはすっかり血の気が引いている。

北川歩美が心配そうに私を覗き込み、先に帰って休んだほうがいいと促してくる。

私はそれを手で制した。

「ううん、違うの。この男……どこかで見覚えがある。きっと誰だか思い出せるはずよ」

私は再びモニターを睨みつけた。一コマずつ送りながら、男の姿に既視感の正体を探す。

男は用心深く、全身を黒い服で覆い隠しており、顔は判別できない。

頼りになるのは体型と歩き方、そして些細な癖だけだ。

この男の歩き方はかなり特徴的だった。背は低いのに、肩を揺らして歩く。

じっと見つめ...

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