第136章

私は呆れ返って彼を見やった。

「西田蓮、あなたがこれほど面の皮が厚い男だとは知らなかったわ」

彼の漆黒の瞳が楽しげに光を宿す。

「それはまだ、僕のことを深く理解していない証拠だよ。これからはもっと一緒にいて、お互いを知っていこうじゃないか」

私は口をつぐんだ。どうあがいても口達者な彼を言い負かすことはできないと悟り、潔く諦めることにした。

駐車場に到着し、私が運転席に乗り込むと、間髪入れずに西田蓮が助手席のドアを開け、当然のように収まった。

彼は行き先を告げる――そこまで送ってくれという意味だ。

「頼んだよ」

そう言って、彼はひらりと手を振ってみせた。

私は恨めしげに彼を睨...

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