第138章

庭先での会話はまだ続いていた。林田翔太が櫻井栄久に何かを手渡す。

「ほら、取っとけ」

私はドアの隙間からこっそりと覗き見る。なんと、それはカードだった。

普段は感情を表に出さない櫻井栄久だが、その時ばかりは貪欲さを顔に滲ませた。

「ありがとうございます、林田さん。これ、全部俺に?」

林田翔太は鼻を鳴らす。

「今までよくやってくれたからな。二百万入ってる。好きに使え」

林田翔太も、櫻井栄久には随分と気前がいいようだ。何しろこのスパイは二十四時間家に住み込みで、特に他の仕事をする必要もないのだから。

櫻井栄久は何度も頭を下げて礼を言った。

「ありがとうございます、林田さん、本当...

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