第147章

西田蓮から手渡された書類の一つには、私の父、北村俊太の当時の資産構成が詳らかに記されていた。

元々、父が会社に投じた資金は、母の実家と私たち家族が住んでいた家を売却して工面したものだった。父はそのすべてを、この建材会社に注ぎ込んだのだ。

その後、彼が「古い街並み」の物件を購入した資金もすべて、この会社から得た正当な配当によるものだ。

書類には一筆一筆が明瞭に記載されており、そこには一点の曇りも、嘘の欠片も含まれていないい。

先ほどまで父を疑っていた男は、予想外の結果に呆然としていた。

「あり得ない……そんなはずはない、私は信じないぞ!」

「北村俊太のあのジジイ、職権乱用したに決ま...

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