第151章

私は西田蓮に向かって声をかけた。

「ねえ、西田蓮。何か清潔なTシャツ、貸してくれない? 着替えがないの。他のは我慢するとしても、この上着は油煙の匂いが染み付いてるし、そのうえ貴方の酒の臭いまで移って……もう最悪、耐えられないわ」

西田蓮がクローゼットを開けると、中には黒、白、グレーといったモノトーンの服ばかりが並んでいた。いかにも彼らしいスタイルだ。

端の方には、彼の体型に合わせて仕立てられたと思しきスーツが数着掛かっており、見るからに上質な雰囲気を漂わせている。

私は思わず、西田蓮がスーツを纏った姿を脳裏に描いてしまった。たしかに、彼は普段着よりもスーツ姿の方がずっと見映えがする。...

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