第152章

西田蓮の顔を、私は驚きを含んだ目で見つめた。

「ねえ、この料理、どこのレストランで頼んだの? すごく美味しい。今度私、自分でも注文したいんだけど」

西田蓮は容器の蓋を開ける手を止めず、足で軽く袋を退けながら私に言った。

「教えるのはまた今度な。どうせ今言っても忘れるだろ。まずは食べろよ。食べたくなったら俺に言えばいい。いつでも頼んでやるから」

今夜は教えてくれそうにない。私は仕方なく頷いた。もちろん、彼に頼りきりになるつもりはない。何とかして店名を突き止めて、自分で注文する気満々だった。

ここ数年で仁和市の料理は改良され、全国に広まった。けれど、私が子供の頃に食べたあの味だ...

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