第153章

記憶の淵から這い上がると、今さらのように羞恥心がこみ上げてくる。

結局その夜は、何度も寝返りを打ち、散々もがいた挙句に、ようやく深い眠りへと落ちていった。

翌朝、目を覚ますと、すでに西田蓮は起きてソファに座っていた。

彼は昨夜のことなど何もなかったかのような顔で、私に尋ねる。

「朝飯、食うか?」

私は首を横に振った。その時、テーブルの上の灰皿が吸い殻で溢れかえっていることに気づき、言葉を失う。

「もしかして……一睡もしてないんですか?」

西田蓮は短く頷くと、立ち上がってテーブルの上の車のキーを手に取った。

「行こう。家まで送る」

ふと、私は思い出した。彼、ガソリンがないって...

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