第171章

私は頷いてバックミラーに視線を向けた。

「ええ、わかったわ。すぐに警察へ通報する。あの車を特定してもらう」

こちらの動きを察したのか、あるいは単なる偶然か。追跡車は速度を落とし、やがて車列の彼方へと姿を消していった。

だが、ナンバーは控えてある。奴がまた姿を現せば、即座に通報できるはずだ。

北川歩美はハンドルを握り直し、私をホテルへ送り届けようと車を走らせていた。

その時だ。背後からドンッという凄まじい衝撃が襲いかかった。

驚いて振り返ると、一台のジープが猛スピードでこちらの後部に突っ込んできているのが見えた。

私は息を呑み、北川歩美へ問いかける。

「追突事故?」

北川歩美...

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