第182章

林田翔太は自分に非があることを自覚しているのか、歯を食いしばって押し黙った。

「あまり人を追い詰めるなよ、北村由依」

そう捨て台詞を吐いて、電話は切れた。

私は冷ややかに笑い、気にも留めなかった。

その日の夜、松本弘之と江口俊也が最新情報をもたらした。

「今、林田翔太は株主や一ヶ月も給料未払いの社員たちにオフィスで詰め寄られています」

「みんな説明を求めて騒いでますよ。会社の口座から一千万も消えて、全員その責任を林田翔太に押し付けてる。あいつ、一日中オフィスで金策に走ってましたけど、誰にも相手にされず、もう手詰まりで絶体絶命です」

「生き残る道は一つ、株式譲渡契約にサインするこ...

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