第196章

私は冷ややかに警告した。

西野賢太は勢いよく帽子とマスクを剥ぎ取ると、顔を上げて私を睨みつけた。

「へえ、女のくせに少しは頭が回るらしいな。い、いつ俺に気づいた?」

「最初から分かっていたわ。林田蘭が長年、唯一まともに愛した子供はあなただけだもの」

「あの人にとって、林田翔太でさえあなたの二の次だった。だから、来ないはずがないでしょう?」

その言葉に、林田翔太は恨みがましい視線を西野賢太に向けた。

私はさらに言葉を重ねる。

「あなたがここにいるということは、当然、林田美玲も来ているんでしょう? 出てきなさいよ。何をコソコソ隠れているの」

参列者たちは静まり返っている。林田美玲...

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