第220章

西田蓮は低い声でふっと笑った。

「安心しろ。戻るに決まってるだろ。こういう時に、俺がいないなんてありえないからな。それに俺がいないのをいいことに、よからぬことを企む連中もいるしな」

「今、南西のほうに出張に来てるんだが、何か欲しいものはあるか?」

受話器の向こうから響く彼のかすれた声には、なぜか抗いがたい色気が滲んでいて、私の鼓動はトクンと跳ねた。

「ううん、いいの。それより……早く帰ってきて」

顔が熱くなるのを感じながら、私は慌ててそう答えた。

「分かった。待ってろ」

通話が切れると、私は火照った頬に両手を当てて熱を冷まそうとした。

別に西田蓮は過激なことを言ったわけじゃな...

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