第239章

高橋文也のその言葉を聞いて、私はようやく心の底から安堵した。彼が本当に気にしていないことが、痛いほど伝わってきたからだ。

この件がきっかけで、私たちの間にしこりが残ることだけは避けたかった。

「よし。文也さん、気楽にいこう。あなたなら絶対に大丈夫」

「ああ、プレッシャーを感じる必要はない」

「安心しろ、由依。覚悟はとっくにできている。結果がどうあれ受け入れるさ。たかが一つのプロジェクトだ」

私は思わず頷き、小さく笑った。

「そうね。たかが一つのプロジェクト、よね」

入札書類を提出した後、私たちは張り詰めた空気の中でその時を待った。そしてついに、落札結果の公示日がやってきた。

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