第329章

西田蓮の言葉に、私は一瞬言葉を失った。まさかそんな提案をされるとは思ってもみなかったからだ。

 昨日、小村望と陽菜の親子に会ったばかりなのに。今こちらから電話をかけて話をしようだなんて持ちかければ、向こうは間違いなく警戒するはずだ。

 そう考えた私は、昨日の出来事を洗いざらい彼に話した。小村望に対してきっぱりと線を引いたことも伝えた――あなたたちはあくまで客であり、以前のような家族同然の付き合いはもうできない、と。

 それを聞いた西田蓮は、ふっと笑みをこぼした。

「実はね、そんなに難しく考える必要はないんだよ」

 私はまだ腑に落ちない顔で彼を見つめる。

 今日はあまりに多くのこと...

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