第361章

母さんは、今の私が幸せじゃないことなんてお見通しだった。実家に連絡する頻度を見れば一目瞭然だと言う。

そもそも林田翔太と結婚すると言った時、父さんも母さんも猛反対した。それでも私は押し切ったのだ。

二人は最初から分かっていたのだろう。林田翔太と一緒になっても、私が幸せになれないことを。

子は親の忠告を聞かないものだが、両親の胸に巣食った彼への不信感は、結局消えることがなかった。

母さんは、学生時代の私と西田蓮の間にあった、言葉にせずとも通じ合う感情を早くから察していた。だからこそ、再会した彼にあんなにも強く訴えかけたのだろう。

その時初めて知った。西田蓮が当時、本気で私を取り戻そう...

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