第380章

胸の奥に広がる不快なざわめきを押し殺し、私は努めて平静を装った。

「直也、お昼寝の時間よ」

 いつも通りの直也の生活リズム。今は確かに眠るべき時間だ。

「美味しいもの買ってきたから、起きたら一緒に食べましょうね」

 直也は眠たげに目をこすりながら、こくりと頷く。

「はーい、ママ……ねえ、陽菜ちゃんは?」

 陽菜は直也をちらりと見た後、唐突に私へ問いかけてきた。

「おばさん、私、テレビ見てていい?」

 私は言葉に詰まった。

 理屈で言えば、陽菜は客だ。彼女の自由にそこまで口出しすべきではないのかもしれない。けれど、その振る舞いにはどこか対処しきれない違和感を覚える。

 特に...

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