第410章

「もし救急室から出てこられたら、そのままあの人の周りを探って。出てこられなかった場合は……理久の手の上に、またひとつ人の命が増えたってことになる。理久と今回の件とのつながりを、どうしても突き止めないといけないの。できれば、やつが金で人を雇った決定的な証拠まで掴みたい」

 そう口にはしたものの、それがどれほど困難なことかは、私自身よく分かっていた。

 そもそも健成の件でさえ、理久は運よく逃げおおせた。あれから何年も経つのに、私たちはいまだにやつの尻尾すら掴めていない。

 あのとき実花がどれほど悔しがっていたか。それでもどうすることもできなかった。

 相手にしているのは、狡猾で陰湿な敵。...

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