第428章

「だから供述を翻して、私や子供たちに会わせろと要求したの?」

 以前のデートにまつわる話だとしたら、それをネタに証言を覆すなど、彼ならやりかねない。全く驚くには値しないわ。

 何しろ、事の重大さが違う。

 それに、私の家族にまで累が及ぶ可能性だってあるのだから。

「……いや、違う」

 林田翔太は私の指輪をじっと見つめると、不意に言葉を詰まらせ、その表情に苦渋の色を滲ませた。

 そんな彼の様子に、私はとっさに手を背中側へと隠してしまう。

 私と西田蓮の関係は周知の事実だし、二人の絆は揺るぎないものだ。けれど、林田翔太の前で、こういった瑣末な刺激を与えるのは得策ではない。

 特に...

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