第448章

 四面楚歌の状況だというのに、友達同士の関係が一歩前に進んでいることが、どうにも嬉しくてたまらなかった。

 奈菜と弘之が本当に付き合うことになったのなら、それはそれで、とてもいいことだと思う。

 けれどこの話は、あえて口には出さなかった。ただ二人のやりとりをこっそり観察していた。それに、奈菜が言っていた「弘之に頼みたいことがある」という件についても、少し気になっていた。

 奈菜は、いったい何を仕掛けようとしているんだろう。今、私たちが巻き込まれている一連のことと関係があるのか。だとしたら、どうしてここまで一言も漏らさずにいられたんだろう。

 そんなふうに考えれば考えるほど、好奇心は膨...

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