第489章

着信画面に目を落とすと、そこには随分と見ていなかった名前が表示されていた。

夏井汐音……

蓮は彼女の登録名をそのままフルネームにしており、その文字が画面に大きく映し出されていた。

蓮も由依の視線に気づいたが、悪びれる様子もなく尋ねてきた。

「俺に、この電話に出てもいい?」

由依はプイッと顔を背けた。

「あなたの後輩でしょ。あなたの人脈なんだから、出るか出ないか私には関係ないわ」

「でも、俺は君に知っておいてほしいんだ。君は俺の感情を左右できるし、俺が誰と連絡を取るかもコントロールできるってことをね」

蓮は、その権利を喜んで私に委ねてくれていた。

けれど、やはり心の狭い女だと...

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