第49章

松本弘之は頷いた。「確かに。俺の部下がずっとここを見張っていたが、聞くところによると山本美希が去った後に林田翔太が来たそうだ。彼女を驚かせようとしたんだろう」

いいサプライズだこと。私は内心でせせら笑った。後で恐怖に変わらなければいいけれど!

すぐに山本美希の表情は驚喜へと変わり、笑顔で家の中に入っていった。

小林奈菜が少し心配そうに私を一瞥した。「由依、気にしない?」

私は鼻を鳴らした。「あいつが? あんな汚いきゅうりみたいな男、気にするわけないでしょ」

小林奈菜は途端に笑顔になった。「それならよかった。来る前は今のあなたの精神状態じゃ耐えられないんじゃないかって心配し...

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