第490章

その夜はとても深く眠ってしまい、蓮がいつ部屋を出て行ったのかさえ気づきませんでした。

翌朝目を覚ますと、枕元には彼が残した一枚のメモだけが置かれていました。

そのメモを手に取ったとき、私は思わずふふっと笑ってしまいました。

今の時代に、まさか紙のメモでメッセージを残す人がいるなんて。

そこには、蓮の端正な字が並んでいました。

『朝食を買ってくるね。起きた後も、ゆっくりしていていいよ。今日は直也を連れて、ある人に会いに行くから』

前半を読んだときはまだ微笑んでいましたが、後半の文面を見た途端、急に胸がざわつきました。

どういう意味なのでしょうか。

今日、直也を連れて誰かに会いに...

ログインして続きを読む