第494章

私と蓮に、当然異議などあるはずもなかった。親世代の作ってくれる手料理というのは、どうしたって美味しいものだ。

それに、渡辺さんがうちに来てからというもの、彼女の料理の腕前は家族全員のお墨付きとなっている。少し偏食気味だった直也でさえ、渡辺さんの作るご飯は全部美味しいと言うほどで、母はそれがひどく嬉しかったらしい。

渡辺さんがずっとうちで家政婦を続けられているのも、彼女の作る料理が家族の口にぴったり合っているからだ。

ただ、私は母の手作りの豚の角煮をもうずっと食べていないなと思い、何気なく母にそうこぼした。

母はすぐさま頷いた。

「ちょうど今日、豚肉も買ってきたところなのよ。後で作っ...

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