第515章

直也はそう言って、また瞬きをした。「でも、怖いところはやめてほしいな……」

 私と蓮は顔を見合わせ、微笑んだ。

 実のところ、今回の旅行が直也にどれほどのトラウマを植え付けたか、私たちはよく分かっていた。大人でさえこの二日間の出来事を思い返すとぞっとするのだから、子供ならなおさらだ。

 それでも直也はとても聞き分けが良く、私たちに心配をかけまいとして何も言わないのだ。

 そのことに気づいた私と蓮は再び視線を交わし、力なくため息をついた。この件についてはもう何も言わず、その後は身支度を済ませて直也と一緒にゆっくり休むことにした。

 明日はまたあのカジノへ情報収集に行かなければならない...

ログインして続きを読む