第587章 告訴の取り下げ

まさか精肉コーナーで、よりによって美玲と出くわす羽目になるとは思いもしなかった。

本来なら、彼女がここまで買い物に来るはずがない。なにしろこのスーパーは、彼女の住むエリアからかなり離れているのだから。

とはいえ、前回も絶対に会うはずのない場所で彼女と遭遇して以来、こうした事態にはすっかり慣れっこになっていた。

私は蓮の手を引いて踵を返し、気づかないふりをしてやり過ごそうとしたが、彼女はすでにこちらへ向かって歩み寄ってきていた。

「ああら、奇遇ね。あなたたちも買い物かしら?」美玲はにこやかに口を開いた。「少し前にちょっとしたトラブルに巻き込まれたって聞いたけど、何か手伝いましょうか?」...

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