第614章 村長の息子

そのとき、奈菜たちが戻ってきた。けれど、その顔色はあまり明るくなかった。

「もう戻ってきてたのね?」

私の姿に気づいた奈菜が声をかけてくる。

私は軽くうなずいた。

「なんか、浮かない顔してるね。誰かに嫌なことでもされた?」

すぐにこの村人たちのことが頭をよぎる。とはいえ、奈菜たちにはボディーガードが付いている。よほど無鉄砲な村人でもなければ、わざわざちょっかいを出してくるとは思えない。

奈菜は、私の言葉に「はぁ」とため息をついた。

「別に、誰かにいじめられたとかじゃないの。ただ、どうしても納得いかないことがあって……なんで女の子を学校に行かせてあげないの?」

「女の子を学校に...

ログインして続きを読む