第615章 人が住んでいる

村長からは、ぜひ一度味見してくれと熱心に誘われたのだけれど、どうしてもああいう自家製の酒は危ない印象がある。下手をすると食中毒になりかねない。

とはいえ、村長が何度かぐいぐい飲んでいるのを見るに特に変わった様子はない。あの人の酒造りは、案外きちんと理屈に基づいているのかもしれない。

それでも、進んで口にしてみようという気には、誰もならなかった。

昼食を食べたあと、村の中をこれ以上歩き回る気にはなれなかった。町まではここからまた一時間はかかるし、往復を考えるとさすがに骨が折れる。

私たちはゲストハウスへ戻り、午後はもう一度ゆっくり休むことにした。

もっとも、私と蓮は眠らずに、あの隠し...

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