第656章 心理セラピストでもある

「その浮気相手、私が離婚したくないって思い込んでたみたいで。呼び出して二言三言話しただけで、いきなり手を上げてきたの」

その言葉を聞いた瞬間、あまりの理不尽さに頭がくらくらした。

慎也は、ひとりだけじゃなくて、何人も浮気していたということか。しかも、ちゃっかり本妻の座を狙っている女までいるなんて。

「世も末ね。浮気相手のくせに、こんな堂々と本妻を殴るって、初めて聞いたわ」

愛美は深く息を吸い、きゅっと唇を噛んだ。

「全部、私の自業自得よ。相手に下心があるってわかってたのに、それでも会いに行ったんだから」

「とりあえず、ここを出ましょう」

私と蓮は、保釈の手続きを済ませて愛美を署...

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