第70章

明らかに奈美は本気で腹を立てているようだった。「黙れ!」

美咲はせせら笑う。「図星を突かれてキレた? そんなに怒らないでよ、お姉さん。お金も家も美希のものだけど、働くのは全部あなたなんだから。翔太はまだあなたを必要としてるってことじゃない」

奈美は美咲を睨みつけた。「黙りなさい! 黙れって言ってるの!」

私は美咲がやりすぎて、奈美に殴られでもしたらどうしようかと心配になった。

私の考えが分かったかのように、美咲は得意げに問いかける。「私を殴る? 殴れるもんなら殴ってみなさいよ」

そして、奈美が先ほど持ち上げた花瓶は、本当に下ろされた。

「美希の何が得意なもんですか。あいつはただ林...

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