第709章 それぞれに平手打ち一発

男は頷いた。

「何か問題でも? あなたももう、すべてご存知でしょう」

その言葉にいら立ちを覚えた。確かに由芽のやったことは間違っているが、この男だって到底まともとは言えない。両成敗にしてやりたい気分だ。

「どうして私が、あなたに協力しなければならないんですか」

男はそう聞くと、鞄から書類を取り出した。

「俺なら息子にもっといい暮らしをさせてやれる。それに、今後ほかに子どもを作るつもりもない」

そして少し間を置き、言葉を続けた。

「彼女を無一文で追い出すような真似はしない。財産は半分渡す。だが、親権だけは絶対に譲れない」

「それなら、弁護士に相談すべきでは?」

私はすっと視線...

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