第710章 証拠を握る

上村はすぐに頷くと、自身の胸をぽんと叩いて請け合った。

「安心して。何かあっても、絶対に一人で抱え込んだりはしないから」

そう言うと、関連する資料を手に彼女は退出していった。

退社して帰宅後、私はこの一件をもう一度蓮に話して聞かせた。

話を聞き終えた蓮は、しばらく沈黙した後で口を開いた。

「前に君から頼まれて調べた状況は、あの男自身が話していたことと大体同じだったよ」

そこで彼は一拍置き、こう続けた。

「ただ一つ違っていたのは、あの男は交際中から相手との境界線――バウンダリーの感覚が欠如していたってことだ」

「夜中に他の女と電話して、軽口を叩いたりもしていたらしい」

それを...

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