第81章

西田蓮は私が口をつけた串を手に取ると、ぱちりと瞬きをして見せた。

「平気だよ。別に嫌がったりしないから」

「……」

西田蓮と並んで街頭から通りの端まで歩く間に、彼はなんとかそれをすべて平らげた。

そんな彼の姿を見て、私はゆっくりと息を吐き、思わず忍び笑いを漏らす。私が買った量は決して少なくなかったから、彼も食べるのに相当苦労したに違いない。

この先は露店の出店が禁止されている区域だが、夜の散歩を楽しむ人々で賑わっており、辺りは依然として灯火で明るかった。

私と西田蓮は肩を並べて沈黙のまま歩いた。互いの胸中には、それぞれの思惑が渦巻いている。

不意に彼が口を開いた。

「俺に何か...

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