第101章 彼女の道を塞ぐ

山﨑蓮はオフィスの椅子に沈み込み、スマホの画面を無言で見つめていた。

送ったメッセージは、もう十数分前。

それでも谷口美桜から返事はない。

――弁護士名義の通知まで出させた。あの女、本気で法廷に持ち込むつもりか?

苛立ちのまま、覚えのある番号を押す。

コールが二度、三度――そして、無機質な音声が流れた。

「申し訳ございません。おかけになった電話は電源が入っていないか――」

「……くそっ!」

山﨑蓮はスマホを乱暴に投げ出した。机の上で乾いた音が跳ねる。

まただ。ブロックされている。

向かいのソファには、下山柚奈がずっと座っていた。

彼の陰った顔を眺めながら、口元だけがわず...

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