第104章 偶然の出会い

下山柚奈は山﨑蓮の腕に自分の腕を絡め、個室へ向かいかけたところで足を止めた。

視線の先に、酒をあおっている谷口美桜がいた。

「蓮、美桜、あそこ……」

柚奈がそっと袖を引く。蓮が目線を辿ると、谷口美桜はテーブルに座り、グラスを握ったまま川原遥香と何か話していた。

バーの照明は薄暗く、顔は影に沈んで表情が読めない。

山﨑蓮は眉をひそめた。あいつがバーに来るなんて、聞いたことがない。なのに、どうしてここに。

しかもこの店は安くない。チャージだけでも6桁が当たり前で、ふらっと入れる場所じゃない。

その間に下山柚奈はもう美桜の前まで歩み寄っていた。

「美桜。偶然だね、ほんとにあなたじゃ...

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