第106章 訴えるつもりだ

谷口美桜は笑って言った。

「例の設備、修理が終わったらそのまま売るつもり。数千万くらいなら、余裕で稼げるよ」

「で、寝そべって生きる?」

川原遥香がぱちぱちと瞬きをする。

「まあ、それもアリか。銀行に突っ込んで利息で暮らすとか。山﨑蓮が銀行ごと買収して『入金禁止』とか言い出すわけでもないし」

「寝そべりは無理」

谷口美桜はきっぱり首を振った。

「会社を作る。山﨑蓮が私を潰したいなら、使うなって空気を作りたいなら――だったら私が、自分で会社を立ち上げる」

「特許もある。技術もある。立ち上げ資金もある。それに私は孤児で、守るべき弱みもない。何が怖いの?」

川原遥香は数秒、じっと...

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