第107章 谷口美桜を告訴する

「山﨑社長、輸送中に破損した機材が2台ありまして、メーカーに返送して修理が必要です。ほかにも何台か、税関で止められてます。書類が揃っていないと……」

丸山虎太郎の声は切羽詰まっていた。

「D国側は再発送すると言ってますが、早くても2か月はかかるそうです」

山﨑蓮は眉間に深い皺を刻む。

「ダメだ。2か月も待って、新薬の開発はどうする」

丸山虎太郎は黙り込んだ。返す言葉が見つからない。

山﨑蓮は目を閉じる。胸の奥に、重たいものが沈んでいく。――何もかもが噛み合わない。

スマホを握る指に力がこもる。新薬プロジェクトは足踏み、既存薬は販売継続が難しい。このままでは損失だけじゃない。会社...

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