第123章 最後の希望

井上友也の顔色はみるみる悪くなったが、最後には小さく頷いた。

「お、俺は……下山柚奈を指名します。全部あいつがやったことで、俺は関係ない!」

「署名」井上恵は机を指でとん、と叩き、これ以上無駄口を叩く気もない。

井上友也は彼女を一瞥し、震える手でペンを取ると、観念したように名前を書いた。

井上恵は目を閉じ、協議書をひったくるように取り上げ、自分の署名を走らせた。

「あなた、下山柚奈の弱みを握ってるんでしょ? あんたみたいな人間が、自分から不利になることなんて絶対しない」

井上恵は食い入るように睨みつける。

下山柚奈が論文を盗用し、ゴーストライターを雇い、横山結人と手を組んでいた...

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